2016年4月23日土曜日

慎重論や明確な反対も。浦河町の議員定数と議会のあり方をどうすべきか?

4月21日(木)、議員定数調査特別委員会がありました。
まずは議員定数について、各議員の意見を聞く形となりました。

私からはかねてからお伝えしているように議員定数は削減の立場で意見しました。
多数の町民から今の定数は多過ぎるとの声がありますし、昨年は無投票だったわけですから、私を含む議員全員が町民から選ばれた代表とは言えない状況です。

ちょうど一年前、一日だけの選挙運動でした

しかし、明確に定数維持を訴える議員もいます。
その根拠は何でしょうか?

❏ 議員定数を削減するデメリット


確かに人口は減少していますが、自治会(町内会)や集落、年齢層、産業の数が減っているわけではありません
それぞれ抱えている課題は異なりますし、議会はその地域や産業を代表して行政に伝えることができます。
多様な考え方や立場の声を町政に届けられる方が町民にとっても望ましい議会のあり方だという主張です。実際に18名中3名が女性議員というのは、これだけの規模の町村では珍しいことでしょう。
それを維持するための経費として極端に高くついているわけではないという認識も示されました。

また、武中委員からは「選挙をするために定数を減らすという考え方では弊害もあるのではないか」つまり、現実として定数が多いほうが新たに立候補しやすい環境であることも指摘されました。
例え立候補者が定数に満たなくても、意欲があればいつでも出られる環境をつくっておくことも大切だという考え方もあります。
実際、選挙になっていれば私のようにまったく他所から来た立場の人間では難しかったでしょう。

一般論としては正しいと思いますし、議員になってから確かにそういう面もあるのだとわかるようになったこともあります。
しかしそれでもなお、浦河町ではその説明で理解が得られるのか疑問符がつきます。

❏ それでも減らすべき理由


私が声を聞く限りでは削減の声が多いのですが、何よりこれだけ多くの削減の声があがるにいたった責任をまずは議会として真摯に受け容れる必要があると考えます。これは正直大変言いづらい部分ではあったのですが、意見させていただきました。

その上で、議会活動が見えにくいという状況の改善や立候補しやすい環境づくりをセットで取り組まなければなりません。
夕方や土日の議会開催、議員全員での報告会実施といった町政への関心を高めるような活動なども検討すべきではないでしょうか。

先日、個人的な報告会は実施しました

定数維持もきちんと説明すれば理解していただける町民が多いという意見もありましたが、「削減」か「維持」でどちらの声が多いのかという話はこれ以上委員会で議論しても不毛になりそうです。
もしこの点が争点になるのであれば住民投票も必要ではないかと考えます。

今回は各議員の考えを聞く場でしたが、論点を整理し、次回の委員会が開かれる予定です。
町民の声を聞く懇親会実施の検討や前回削減した際の状況説明の資料が提供されます。

なお議員定数の話は、一度削減すれば増えることは考えにくく町民的議論が必要な大事な話だと思いますので、会派ごとの考え方もお伝えしておきます。
「至誠」と「町政」が維持ないし慎重論につき保留、「きずな」「興和」は削減です。
無会派は私と櫛桁議員が削減、木下議員は保留。荻野議員は委員長です。
会派はこちらのページからご覧ください。
また、定数が削減された場合の議員構成を検討する材料のひとつとして、前々回の2011(平成23)年の選挙結果もあわせてご覧ください。

議会にどこまでの役割を期待するのか、実はこれは住民全員に問われている問題です。
あえて極端な二択を提示すると、あくまで執行権が強い町政への抑止力としての監視型議会か(こちらは人数が多いほうがよく、兼業でも可能か)、政策提案型の町政の牽引力としての議会か(こちらは少数精鋭のほうがスムーズですが、高報酬の専業である必要も)と言えるかもしれません。
さて、みなさんは議員定数をどう考えますか?